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2020年03月の記事は以下のとおりです。

『体系漢文』のこと

(内容:数研出版『体系漢文』執筆時のエピソード。)

移転前のブログでは素性を隠していたので、自分が数研出版の『体系漢文』の著者であるなど、書けるわけもなかったのですが…
他の同系の書籍とは一線を画した内容なので、ほんとに利用されてる?と常々思っていましたが、一緒に仕事をしている編集者に、それなりに注目はされていると知らされていたので、そうなのかな?と、まあ思っておくことにしていました。

「体系漢文」の画像

『体系漢文』を最初に書いたのはいつだったでしょうか、もうずいぶん前のような気がします。
ちょうど私が『真に理解する漢文法』の前身『概説 漢文の語法』を書き始めた頃でしたか、いつも一緒に仕事をする数研出版編集員Kさんと、その方向、つまり古典中国語文法の視点で、学校教材を作ってみようと意気投合したのでした。

色々と企業秘密もあるだろうから、出版に関する詳しいことは書けませんが、このKさんという方は実に有能なひとで、古典中国語文法についての造詣もいたって深く、私自身が刺激を受けることも多々あります。

そしてなにより私が幸せだったことは、Kさんが編集者として実に厳しく、一切の妥協を許さない方だったということです。
常々思います…
世の中には高等学校向けの参考書や問題集があふれていますが、どの書籍をみても、実に誤りが多い。
ところが、わざわざ連絡して、その誤りを指摘し、丁寧かつ詳細に誤りである理由を教えてさしあげても、なかなか直してくださらない。
これは、執筆者と編集者のバランス関係が悪いのが原因のひとつではないでしょうか。
一高校の先生に誤りだと指摘されて執筆者のプライドが傷つくのでしょうか?
でも、編集員がしっかりしていれば、誤りは誤りとして正すべきだと、執筆者に迫ることができます。
また、編集員の力が強すぎれば、執筆者は諦めて本当に書きたいことも書けなくなってしまいます。

私は幸いにも、そのバランスが絶妙の中で仕事をすることができました。
『体系漢文』を書くにあたって、Kさんとは何度激しいバトルになったことでしょう…
私が突っ走ってしまえば、あまりにも高等学校の現場ニーズとかけ離れた『体系漢文』になってしまっただろうし、Kさんが私の思いを考えずに一歩も引かなければ、私は仕事に意欲を失ってしまったでしょう。

今の高等学校の現場の状況を見据えて、現段階での『体系漢文』は、「入門編」「句法編」「文法編」の各分野において、私がなんとか譲れるところまで譲った内容になっています。
書きたいことは本当はもっとある、
でも、少しずつ少しずつ、そしていつか「今の漢文教育に風穴をあけてやろう!」と、Kさんと一緒に頑張ってきました。

たとえば、初版では「補語」という用語を、いわゆる「何に、何より…」にあたる語として残しました。
これには私はひどく反対で、それは賓語もしくは介詞の賓語であって、それはそうと正しく説明すべきだと主張したのですが… Kさんはもちろんそんなことはわかった上での編集者としての判断…その当時はまだその段階。
ですが、改訂版ではいわゆる「補語」の取り扱いを変更し、賓語(目的語)と介詞句(前置詞句)の説明を正しく行いました。
そう、現場の状況を見ながら、そのように少しずつ少しずつです。

いつかは『真に理解する漢文法』の内容とほぼ同じ方向といえるような『体系漢文』にしたいものだと思っていますが、きっとまたKさんに叱られてしまうでしょうね。
勇み足だ、まずは現場の先生方にとって使いやすいものでなければならないと。

『体系 漢文法演習』のことについては、また項をあらためて書きたいと思います。

ブログ移転のご報告

  • 2020/03/30 16:12
  • カテゴリー:その他
(内容:ブログ「漢文 学びのとびら」移転の報告。)

以前、旧ブログの1記事が盗まれ、詐欺サイトに作り替えられていたという話を書きました。
それ以来、ブログの移転とブログ名その他の変更を考えてきました。
拙著『真に理解する漢文法』第1部2部の改訂も済み、一般公開も始めたので、この際、ブログを移転することにしました。

新しいブログ名は「漢文 学びのとびら」です。
この扉を開いて、多くの人たちと学んでいけたらな…という思いをこめたものです。

そして、これまでは管理人の名を伏せていたのですが、この機に、自分の身分・素性を明らかにし、このブログの内容や、提供している資料、書籍などの内容に責任をもとうと考えるに至りました。

これからも皆様、よろしくお願いいたします。

まもなく改訂版の配布を開始します

(内容:拙著作の漢文の文法書『真に理解する漢文法』の改訂版無料配布のご案内。)

旧著『概説 漢文の語法』の改訂を進めていることは、以前のエントリーに書きました。
新書名を『真に理解する漢文法』と改め、すでに第1部「訓読編」と第2部「構造理解編」は改訂を終えています。
本来は、第3部「句式編」の改訂を済ませて、3部そろったところで公開したいと考えていたのですが、ご要望を頂いているのと、「句式編」の改訂にはまだまだ時間がかかることから、暫定的に第1部、2部の配布公開をすることにしました。
ユーザーのみなさんには、近くご案内を差し上げる予定です。

『真に理解する漢文法』は、虚詞を中心に漢字自体のもともとの語義の解説につとめ、これまで怪しげな解説をしていた部分を徹底的に見直したものになります。
そのため、現行の『概説 漢文の語法』の第3部とは、必然的に説明に齟齬が生じますが、ご理解ください。
また、市販されている漢和辞典や語法書の記述にすらも、疑いの目を向け、語法語義に徹底的にこだわったものになっています。

ですが、それだけのことはある内容に仕上がり、漢文の語法について学びたい方をうならせる書になったのでは?と自負しております。

ご利用されたい方は、個人情報提示を条件に、ご案内を差し上げますので、メールをいただきますよう、お願いします。

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